Story 01:
業界初となる
商品開発の根底にあるのは、
「いかに楽しく、ストレスなく
学んでもらえるか」
オンライン英会話に業界で初めてキャンバス機能を導入した当社。キャンバス機能とは、簡単に言えば「お絵描き」を取り入れた英会話教育です。それまでの常識を超越した斬新な機能がなぜ誕生したのか。その開発プロセスや成果、さらに今後の事業構想を紹介しましょう。
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企画スタッフ市川雅人
プロジェクトマネジメントをはじめ、システム要件定義、データ整備、業務効率化など幅広く活躍。立ち止まらず、まずは動いて到達イメージへと近づいてゆく行動派。
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エンジニアスタッフ永井伸直
新規システム構築における技術側のマネジメントの実行役。固定観念に縛られることなく、柔軟な姿勢で様々な視点や意見を取り入れながら、責任持ってミッション遂行に努める。
オンライン英会話業界の枠を超え、
全く違ったアプローチを。
スカイプが主流だった頃のオンライン英会話は、先生も生徒もテキスト(下)を見ている状態でした。とりあえず「前を向いてほしい」とテキストを画面上に映し出したのが当社のファーストステップでした。
次に課題になってきたのが、できない子にはストレスになるということ。「ストレスを最小限にして、なんとかアウトプットさせるにはどうしたらいいか…」。そんな社長の一言から、企画スタッフがアイデアを練り、エンジニアスタッフと連携。綿密な調整を重ね、着想から構築まで3カ月というスピードでキャンバス機能を誕生させました。
このキャンバス機能により、例えば「点と点を結ぶ」「講師が言う動物の名前に○をつける」など、それだけで「Good!」と褒めてもらえるわけです。小さなお子さんも楽しく取り組むことができますし、最初から英語に苦手意識を持たせないという大きなメリットがあります。
また、講師は日本とは文化や環境が違うフィリピンの人たちなので、「日本の子どもに教えやすい仕掛けを作りたい」という課題もあり、それも同時にクリア。その結果、業績は飛躍的に伸びていきました。
しかし、このキャンバス機能は瞬く間に他社にも模倣され、今日では類似した機能を持っていない業者のほうが少ない状況に。良いものだからこそ真似される…当然の結果です。
では、どうするか。当社はすでにキャンバス機能から進化した第2弾として、ゲーム機能を備えた「アーケード機能」をリリース(2022年1月)。さらに第3弾、第4弾に向けての技術構築も順調に進んでいます。
なぜ、このように柔軟な発想でシステムを具現化できるのでしょうか。それは、私たちの事業領域をオンライン英会話に限定して見据えていないからです。目指すのは、どの家庭にも当たり前にオンライン英会話があり、1世帯に1クラウティアカウントという新しいライフスタイル。さらには、算数をはじめとする全教科やカルチャーまでもカバーするシステムを創造していきたいと考えています。
設立5年を過ぎ、ようやくその根が大地をしっかりと掴み、太い幹ができたばかり。これから枝や葉、花や実をどんどん創っていこうという今、もっともっと楽しくなるフェーズに突入しました。
振り返り&今後の展望
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「今回紹介したキャンバス機能は、当社のコンセプトである『楽しい学び』の始まりとなるものでした。お絵描きという発想を私たち企画スタッフが具体的なアイデアに落とし込み、エンジニアスタッフへ…という連携の中で、課題が一つひとつクリアされていき、より実践的で効果的なシステムを誕生させることができました。今後も、他のどこにもない遊び心に満ちた新機能を実現化するために、これまで通りエンジニアスタッフと何でも言い合える関係性を大切にしていきたいですね」
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「学習・教育領域のITソリューションでは特に、要素技術をこれでもかと盛り込むことより、それをどうしたらストレスなく使ってもらえるかということのほうが重要です。私は常にユーザー目線にたち、『楽しさ』『使いやすさ』を追求していきたいと考えています。また、今回のキャンバス機能構築にあたっても、企画スタッフをはじめ多くのスタッフの力を結集して完成しました。個人のパワープレーには限界がありますから、気軽にコミュニケーションが持てる環境も当社の強みだと感じています」
Story 02:
現地講師が勤務する
セブ市がロックダウン。
わずか1カ月でサービス再開へ。
2020年3月、新型コロナウィルス急拡大により、当社の現地中枢拠点があるセブ市に急遽ロックダウンが発令されました。日本の状況より厳しく、移動は制限され、公共交通機関は停止。講師の出社も難しい状況に…。そこから1カ月でサービス復旧を可能にした理由とは?
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コマンドセンター前田亜美
セブ市のコンタクトセンターに勤務した経験から、現地の情勢や人材特性を熟知。日本国内のコマンドセンター設立を提案し、実現へと導いた中心人物。
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コマンドセンター菅野恭介
前田と共にフィリピンのコンタクトセンターから日本へ。女性スタッフが大多数を占めるコマンドセンターにおいて、冷静かつ包容力のある貴重な存在。
日本国内で24時間状況を把握し、
全て統括できる体制をフル稼働
世界的な規模のコロナ禍は、当社にとっても大きな打撃でした。フィリピンではセブ市がロックダウンとなり、講師がオフィスに行くことさえできない状況のため、サービスを一時停止せざるを得ませんでした。そんな苦境から立ち直り、レッスン体制の復旧を実現することができた最大の要因は、コロナ禍前からコマンドセンターを日本に移管していたことです。
日本のコマンドセンターで一括のサポート体制を構築し、フィリピンへの指揮系統を日本国内に保有。現地の状況をリアルタイムで把握する中で、公共交通機関が使えず通勤困難な講師のために専用のバンを用意することに。
さらに、在宅でも英会話指導ができるようオンライントレーニングも急遽作り直しました。また、それと並行して現地ネットワークを使って戦略的に協業関係が築ける4社と新規契約し、新たな英会話講師を調達できたことなど、スピード感をもって対応。結果、日本の緊急事態宣言解除を待たずにサービス再開を果たしました。
コマンドセンターの設立は、2019年4月。その当時は、相対的に脆弱なフィリピンの社会インフラの中、安定したデリバリーを実現するため、多拠点管理が急務となっていました。また同時に、フィリピンでは優秀な人材の確保が難しい点や、日本のユーザー塾様の声や空気感が届きにくいという課題も。
そこで、今回登場した前田と菅野が日本国内にコマンドセンターを移管するプロジェクトプランを作成。現地を任せられるスーパーバイザーを徹底的にトレーニングした上で、「複数の海外拠点を一元コントロールできる拠点が、日本国内に絶対必要です。自分たちが責任を持ってやりますから」と社長にアプローチ。
その熱意が実り、コマンドセンター誕生となったのです。
これにより、日本でのユーザー塾様の声をリアルに把握し、即座にフィリピン拠点と連携することが可能に。停電やネットワーク遮断など、予期し得ないインフラのトラブル時も、即座に提供講師を切り替え実施する体制が構築されていたことから、ロックダウンという最悪な事態であっても1カ月という短期間でリカバリーが実現しました。
振り返り&今後の展望
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「様々な課題を解決するべく、日本に機能を移管したい!という熱い想いから、現地で核となる人材を育成し、渾身のプランを作成することができました。今回のコロナ禍ではコマンドセンターがなければ大変なことになっていたので、思いきって提案して本当によかったです。今後もいかなる緊急時にも迅速に対応するとともに、高度化するユーザー様のニーズにもお応えできるよう、より充実したコマンドセンターの環境整備に努めていきたいと考えています」
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「日本のコマンドセンターは95%が女性スタッフです。9時〜22時をシフトでカバーしているのですが、若い人が多いので、今後ライフステージが変わっても働き続けられる環境を整備したいですね。例えば、フィリピンの講師につないで、スタッフの子どもをオンラインでケアするなど。また、トラブルに対応しなければならない職場なので時にはピリピリした雰囲気になりがちですが、いつでも気持ちよく働ける環境を作っていきたいと思います」